病院を運営する2つの委員会の対立の中、ハードとソフトの両面を大改革!

こんにちは。SAWA医療設計、代表の澤です。

先日東京都内のホテルで、看護活動などに功績があった人に贈られる、フローレンス・ナイチンゲール記章の授与式が開かれ、皇后さまが出席されたとのニュースがありました。フローレンス・ナイチンゲール記章は、2年に一度、優れた功績のあった世界各国の看護師らに贈られるものです。

そのナイチンゲール意外と知られていませんが、看護師としての実体験はわずか2年半ほどで初めての看護の仕事は、33歳(1853年)の時にロンドンのハーレイ街にある、”恵まれない境遇にある女性家庭教師たちのための病院”での総監督という大役でした。
しかしその病院では貴婦人と紳士から成る2つ委員会が様々な面で対立しており、そのため病院運営も混乱状態にありました。そこでのナイチンゲールのミッションは、”病院の健全な運営と立て直し”そして着任後に早速ハードとソフトの両面からの大改革を実践しました。

ハード面での3つの改革

今から160年前の病院で、ナイチンゲールはハード面での3つの改革を行いました。
① 温水用の配管を病院の各階に引くこと
② 患者の食事を上階に運び上げるための「巻き上げ機」(ダムウェイター)を設置すること
③ ナースコールの原型とも言える「弁付き呼鈴」を設置すること

①と②の内容から、患者さんの顔や体を拭くためのお湯の供給場所や、食事提供のための厨房は病院の1階にあり、2階から上が病棟だったことから、その運搬の労力はかなりの負担であったと考えられます。

また③の「弁付き呼鈴」は、昼夜を問わず限られたスタッフ構成おいて、患者さんへの見守りの質をどう確保するかに着眼したともの、いずれの改革もスタッフの省力化を実現しており、その分医療サービスの質の確保と目指したとものと考えられます。

ソフト面での3つの改革

また病院を運営する上でも、大きく3つの改革を行いました。
① 汚れて傷んでいたリネン類や備品の点検と改善
② 厨房器具の整備、健康面を重視したメニュー改善
③ 物品購入、職員の賃金、人事の見直し

②の食事メニューの改善においては、保存食を作ったりパンやビスケットを焼いたりしたようです。

この3つも来週の管理会議の議題にあがっても違和感がない、患者のアメニティと経済面を勘案した改革内容です。

現状分析の上で具体策を立案し、対立する2つの委員会に提言、調整、改革したナイチンゲールの姿は、まさに”優れた管理者”言えます。イギリスではこうした彼女の業績を讃えて、1975年から1994年までの約20年間ナイチンゲールの載った画像の旧10ポンド紙幣が使われていました。

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