こんにちは。SAWA医療設計、代表の澤です。
先日のニュースで歌手の松山千春さんが新千歳空港発、伊丹空港行きANA便の機内で、代表曲「大空と大地の中で」を歌われたとの報道がありました。その便はUターンラッシュの混雑にのために離陸が1時間ほど遅れており、機内のお客さんと乗務員を気遣った松山さんからの提案で「1曲歌いましょうか」と、乗務員が使うマイクで歌われたそうです。
飛行機での移動のなか、様々なドラマがありますね。
ところで”ドクターコール”という言葉をご存知でしょうか?そうです飛行機の機内で急病人が発生した時、客室乗務員がアナウンスで医師に呼びかける「お客様の中で…」です。国内線・国際線合わせて1日およそ1000便を運航するJALでは、機内での急病人発生の件数は年間360件程度で約1日に1件の割合だそうです。
2016年からJALでは「JAL DOCTOR登録制度」という、医師がJALのWebページから事前登録するシステムを導入し、機内で急病人が発生した時に客室乗務員が、登録した医師に直接声をかけて協力を要請し、迅速に応急処置を行えるようにしたようです。(出典:impress Watch)
私は今までに”ドクターコール”を聞いたのは1度だけですが、設備の整っていない飛行機の機内で急病患者さんを診るのは、経験を積まれたドクターでも大変なことだと思います。
「Flying Eye Hospital」は、世界の医療過疎地域でボランティアで眼科医療を行なっているNPO、”ORBIS”が使用している飛行機です。Flying Eye Hospital へリンク
名前の通りまさに空飛ぶ病院、眼科手術が可能な手術室を備えており、現地に飛んで診療・手術を行なっています。医療過疎地域では、建物の中で診療・手術を行うにも電気の供給事情や衛生環境が良くないため、だったら飛行機ごと機材を積んで飛んで行こうという考えだったようです。
発電設備のある飛行場、そして医療機器や空調設備が整っている飛行機内で、通常の病院と同じように、診察・手術が受けられれば患者も医療スタッフも安心です。当然ですが、飛行中はいっさい診療行為は行われていないようです。
近い将来日本でも、優秀な医療スタッフを乗せたFlying Hospitalが、世界各国へ飛び立つ日が来ると素敵ですね。