地域に密着した、家庭的でローコストな小規模多機能型居宅介護施設をつくりたい
札幌市内で療養病床を中心に約280床のベッドを持つ医療法人社団北樹会病院様です。リハビリを中心として、高齢者の方々の「生活の再建」を目指しておられ、在宅サービスも充実している病院です。
病院の近くの住宅街の敷地に、地域密着型サービスの拠点として「小規模多機能型居宅介護施設」を新築するものでした。2階建てで「1階部には通所介護施設を併設し、2階に家庭的な小規模多機能型居宅介護を、限られた予算の中でつくりたい」という課題をいただきました。
安心感を高め、利用者を増やすための施設づくり
地域に密着し、地域の人々に受け入れられることで、利用率アップにつなげる
- 通りを歩いている人々から、中での生活の様子がわかるような、開放的な施設をつくる。
- 新しい施設での活動を知ってもらうことで、安心感を高め、家族や知人への紹介を促し、利用者増につなげる
- 具体的なつくりとしては、通りに面して、利用者の日中の滞在時間が長い、食堂、リビング、機能訓練室を配し、大きな窓をつける。
- 利用者からも、通学する子供達や街の様子を感じとることができ、より活動的で元気になれる施設として、利用者のリピート率を高める
構造と設備システムの比較検討により、工事費用とランニングコストを削減!
SAWA医療設計株式会社:事例紹介 | 施設ごとの事例 | 小規模多機能型居宅介護施設
- 建設費用は、利用者の宿泊料金等に連動します。今回の事業においては、施設の利用率を高めるつくりこみと同時に、建設コストの抑制が不可欠でした。
- まずは、鉄骨造と鉄筋コンクリート造について、耐久性、耐火性、振動等、20項目からの比較検討を行った結果、鉄骨造を採用し、工事費を削減しました。
- 比較検討においては、火災保険等については、鉄骨造のほうが保険料が割高になることも説明の上、決定しました。
- 設備的な検討については、工事費はもとより、30年間分の水、光熱費の観点から検討し、協議しました。
- 近年の油の高騰は、事業に大きな影響を与えます。給油、暖房、厨房を油、ガス、電気の組み合わせから詳細に検討しました。
- ハード面での検討はもとより、スタッフの方々の知恵と工夫をこらした、ソフト面での地域への働きかけにより、1階の通所介護施設とともに、利用率が高まっています。