医療法人社団 北樹会病院さまです。病床数275床のケアミックス型、回復期リハ ビリテーション病棟、一般病棟、医療療養病棟、介護療養病棟をもたれています。
スリッパ履きから外履きへの転換を機に、外来トイレや、地域医療福祉連携室、 薬局等の外来部門を、患者さんとスタッフが使い易いようにしたい。
平成元年に竣工後27年間、1階の外来診察および管理部門は大きな改修は行われ ておらず、外来用トイレなどの水回りや待合ホールなどのアメニティの改善が 必要な状況下にありました。
また、地域連携連携室などの新部門の設置や相談室の不足、さらに薬局が手狭に なり、医療スタッフからも機能改善の要望が高まっていました。
スリッパ履きから外履きへの転換を機に、各部門の適正配置を行う
ご依頼を頂く前に、こちらの病院では開院当初からのスリッパ履きからそ外履き への方針転換をされ、主玄関のシューズ置場などのスペースが不要になりました。
この不要になったスペースを有効利用して、アメニティと機能を改善します。
・24時間365日稼働している病院だからこそ、改修工事期間中の病院機能や アメニティの低下を極力抑えるように注意を払う必要があります。
・不要・空きスペースを上手く利用しながら改修工事を進めていくことで、 病院機能の低下をできる限り抑えつつ、改修工事を進める計画としました。
・以前の外来トイレは、管理部門である事務室の向かいにあり、診察室からも 遠く、待合ホールにいる患者さんからも認識しにくい場所にありました。
・そこで、診察室と待合ホールに近い玄関横のシューズ置場を、外来トイレに 変更し、次に旧トイレを解体して薬局部門を拡充、最後に地域医療福祉連携 室を、患者さんとスタッフの使い勝手の良い総合受付の向かい再配置しました。
・病院の中で1番人やモノの往来が激しい1階の廊下は、腰壁部分における床面 から20cmと75cm付近の傷と汚れが顕著に目立っていました。これらの汚れ はベッドやストレッチャー、カート等のバンパー部が擦れてできたものです。
・10円硬貨で引っ掻いても傷が残らず、汚れも拭けばとれる強固な板材を腰壁に 貼り、痛みやすい各入口の扉も金属製のプレートで保護することにしました。
・こうすることで、病院内でのベッドの移動時や、カートによる 壁面への損傷を 少しも気にすることなく、これから約15年間、仕上材料の劣化を最小限に抑え ながら、効率的な医療サービスを提供できるよう配慮しました。
今回の改修を最も喜んだのは現場の職員であり、不便と感じていた点が解消され、 仕事の効率が良くなったと感謝されています。患者の満足度も増していると思われ ます。改修工事はハード面の改善に加え、職員の気持ちが前向きになる効果もあり ソフト面の向上にもつながったと思います。
<改善前>
<改善後>