こんにちは〜代表の澤です!
わたしが高校3年の頃、今から30年以上も前の話、学校ものんびりして
いたので、よく友人と授業を抜け出して小樽の街を散策していました。
今は観光客でいっぱいですが、以前の運河周辺は閑散しており、そこは
目立たないように散策するにうってつけのエリアになっていました。
そんななか、ふらっと立ち寄ったのが写真のCAFEです。立ち寄った時、
店は数日前にオープンしたばかりで、お客さんは誰も居ませんでした。
あの広い幻想的な空間に友人と二人だけ「なんかすげぇ〜なぁ」と友人が
言い、昔々にタイムスリップよう雰囲気で、ただぼんやりしながら1時間
くらいそこにいたと記憶しています。
そのもっと昔の明治13年頃の話、初めて札幌と小樽間に鉄道が開通します。
昔、北海道は「石炭の街」、それを追い風に小樽は石炭の積出港として、
どんどん栄えていくようになります。
また札幌の海の玄関口としても急速に発展していき、毎日毎日たくさんの
荷物が港運びこまれるようになり、それに合わせ荷物を一時的に保管する
倉庫群が必要になってきました。
「船主さんが荷物を安心して預けられるよう耐火性が高く、需要に応える
よう短期間で」TVのCMに出てきそうな、お客さんの要望です。
この運河沿いの建物は、今もCAFEとして利用されていますが、元々は
明治24年に建てられた倉庫、「木骨石造」方式と呼ばれる構法で、構造体は
日本古来の木造、外装材は石でできています。
外装材の石は「軟石」と呼ばれる凝灰岩、軟らかく加工しやすく耐火性に
優れている材料です。またヨーロッパの建築のように全てを石造にすると
造るのが大変です、木造にし工期の短縮とコストの削減をねらっています。
「工期短縮・コスト削減・高機能」今も通用する素晴らしいコンセプトです。
写真は、北一ガラスの3号館で、昭和58年に店舗として再利用されています。