周産期医療センターの病棟の運営を妨げずに、手術室の改修工事を行いたい
<ご相談内容>
札幌市内で約320床のベッド数を持たれている総合病院「JCHO北海道病院」様です。
地域医療構想における近隣病院との協議をふまえ、
周産期医療センター内のLDR室(※陣痛室・分娩室・回復室が一体となった部屋)に隣接するカイザー(帝王切開)専用の手術室を、既存のLDR室を解体して改修工事を行いました。
<改修の方針>
- 解体するLDRの代わりに、新しいLDRをカンファレンスの部分につくり、病棟の通常運用を続ける
- 手術室の天井高を極限の2.65mとし、クラス10,000の空気清浄機も確保する
代替のLDRをつくることで、病棟の運用を妨げずに使いやすい手術室を実現
<SAWA医療設計が提供した設計サービス>
- 既存のLDRや病室、水まわりなどが通常どおり使えるよう、各室の入口前の通路を確保可能な工事計画とする。
- 手術室の天井高を2.65m確保するため、天井工事の使用材料を吟味し、ME担当者と無影灯器材の選択と取付方法を詳細に打ち合わせを重ねる。
- 麻酔器、保育器、インファントウォーマ(開放型保育器)、各スタッフの立ち位置や動き、患者の受け入れ方法などを徹底的にシミュレーションし、平面的なデッドスペースを極限まで抑える。
- 代替のLDRを最初につくり、人とモノの動きと設置場所を徹底的にシミュレーションすることで、病棟の運用を妨げず、より使いやすい手術室を実現。
カイザー専用の手術室の設置により、
時間的効率が向上し、手術ゾーンの回転率アップにも期待!
<改修工事による効果>
- 周産期医療センターの病棟内に「カイザー専用の手術室」をつくることで、緊急オペの対応がスムーズになり、スタッフと患者の負担が軽減され、時間的効率も向上します。
- 緊急対応のため、下階の手術ゾーンに確保されていた専用のオペ室がフリーとなり、手術ゾーンの回転率のアップが期待されます。
- 現場に入ってからも、実際の大きさのメディカル、ウォールや、全室の流し台の模型をつくりながら、当初医療機器で予定していたものを、工事の中に取り込むことで、全体の事業費の削減にもつながりました。
自分たちの思いが詰め込められた環境に、スタッフも喜んでおられます。
まとめ
SAWA医療設計が行なった「手術室の機能を満たし、病棟の運用を妨げない改修工事」のポイントは、以下の通りです。
運営を妨げない手術室の改修工事のPoint
- 代替のLDRを最初につくり、既存の室の工事中の動線も確保することで運用をとめない
- 手術室内の人、モノ、動きを徹底的にシミュレーションし、デッドスペースのない手術室をつくりあげる
その結果、病院の運営を妨げずに、より使いやすい手術室ができ、事業コストも抑えることができ、お客さまからも喜んでいただけました。
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