
院内感染対策は万全ですか?- 手指衛生の5つのタイミングと院内感染回避のポイント

こんにちは。代表の澤です。
「スタッフの手指衛生を徹底させたいが、効果的な仕組みが知りたい」
「院内の感染リスクを減らす具体的な方法を知りたい」
病院内では日々多くの人が行き交い、感染症リスクと隣り合わせの環境にあります。特にインフルエンザなどの感染症の流行シーズンには、院内感染対策に敏感になっていることと思います。
そこで今回は、WHO(世界保健機関)が推奨する「手指衛生の5つのタイミング」をふまえ、院内感染を防ぐための実践的なポイントをお伝えします。

この記事は、次のような人におすすめです。
・院内感染を防ぎたい病院管理者
・院内の感染対策を見直したい人
・院内の感染リスクを減らす具体的な方法を知りたい人
病院専門20年の設計士が「院内感染を防ぐための施設づくりのポイント」を解説します。
院内感染を防ぎ、患者や医療スタッフの安全を確保する具体的な方法を紹介します。ご興味のある人は、ぜひお読みください。
目次
医療現場で手指衛生を行うべき5つのタイミング
WHO(世界保健機関)が推奨する 医療現場で手指衛生を行うべき5つのタイミング は、以下のとおりです。
医療現場で手指衛生を行うべきタイミング
- 患者に接触する前
- 清潔(無菌)操作を行う前
- 汚染物質に接触した後
- 患者に接触した後
- 患者環境に接触した後
上記の5つのタイミングをふまえ、院内感染を回避するための2つのポイントについてお話しします。
院内感染回避のポイント①:「通りすがりの手洗い」で手指衛生を習慣化
手指衛生を徹底するには、手洗いを「習慣化」できる環境づくりが不可欠です。上記の5つのタイミングを考慮すると、手洗いの頻度はとても多くなります。
そこで近年は、
- スタッフステーション周辺
- 病室付近の廊下
などに手洗い器を設置するようになりました。
特に、通行の邪魔にならないよう壁に埋め込むなど、すれ違いざまに自然に手洗いできる配置が推奨されます。この手洗い器は、医療スタッフだけでなく、患者や家族も積極的に利用できることを想定しています。
院内感染回避のポイント②:ベッド周りのカーテンを「感染リスク」として認識
4床室などの病室では、ベッド周りにカーテンが設置されています。しかし、このカーテンは患者、家族、医療スタッフが頻繁に触れるため、意外にも感染リスクの高い場所です。
- 患者のケアや医療行為の場面では、無意識のうちにカーテンに触れる機会が多くなります。
- しかし、カーテンのクリーニング頻度は限られているため、適切なタイミングでの手指衛生を徹底しなければ、知らぬ間に接触感染が広がる可能性があります。


感染リスクを最小限に抑えるためには、下記のような対策を実施することが重要です。
- カーテンに触れた後は手指衛生を徹底する
- 医療行為の内容や順序をスタッフ間で共有する( 医療スタッフ間の情報共有が鍵)
また最近では、適切な手指衛生を行わなければ自動ドアが開かない仕組みを備えた「自動ドア連動機能付の手指消毒器」も登場しています。こうした技術を活用することで、手指衛生の徹底がさらに促進されます。
まとめ:「手指衛生の徹底」が感染防止の鍵!
今回は「手指衛生の5つのタイミング」をふまえた「院内感染を防ぐ施設づくりのポイント」について解説しました。
手指衛生の5つのタイミングをふまえた「院内感染を防ぐポイント」
- 「通りすがりの手洗い」で手指衛生を習慣化
- ベッド周りのカーテンを「感染リスク」として認識する
院内感染を防ぐためには、「手指衛生の5つのタイミング」を意識し、日常的に手洗いの習慣をつけることが重要です。そのためには、病院環境を工夫し、手洗いしやすい設備や最新技術を活用することが効果的です。
また、見落としがちなベッド周りのカーテンも感染リスクとして認識し、適切な対策を講じることで、より安全な医療環境を実現できます。
病院管理者の皆様、今一度、院内の感染対策が適切に機能しているかを見直してみてはいかがでしょうか?
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